こんにちは。大西孝昌です。

 

昨日、来年に開催される第94回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)に出場する全21チームのエントリー選手が発表されました。

 

箱根駅伝は、各大学が意地とプライドをかけて戦う年に一度の戦いであり、日本の全国民が注目する国民的行事です。

 

二日間の平均視聴率が27%という事からも、いかに一大行事であるかという事がお分かり頂けるかと思います。

 

そんな箱根駅伝ですが、「箱根駅伝シンドローム」という言葉がある事を知っていますか?

 

これは、言い換えると「箱根駅伝燃え尽き症候群」と言われています。

 

つまり、箱根駅伝を最後にアスリートとしてのモチベーションがなくなってしまい、競技者の道を引退してしまうという症状です。

 

そもそも箱根駅伝は、オリンピックに向けて選手を育成する目的で始まったのですが、実際のところ、箱根駅伝を機に選手を辞めてしまったり、実業団に入っても伸び悩んでしまう選手は多くいると言われます。

 

なぜこの様な事が起こるのでしょうか。

 

原因は色々とあるかと思いますが、コーチング的視点で見ると、ある1つの答えにたどり着きます。

 

それは、「ゴールを更新しないままに4年間を過ごしている」という事です。

 

どういうことかというと、箱根駅伝こそが最高の舞台と認識されるあまり、それより先をイメージしていないという事です。

 

長距離は他の競技に比べ大会に向けてコンディションを作るのに時間がかかる上に怪我のリスクも多くあります。

 

そして、競技者としてのピークは比較的早くやってきます。

 

その様な中で、オリンピックに出られる選手は多くて3名。

 

4年かけて出られるのはたった3人なのです。

 

それに比べ箱根駅伝は毎年大会があります。

 

20校が参加でき、10名が走る事が出来ます。

 

しかも4年(4回)のチャンスがあるわけですから、4年間で800人が走るだけの枠が確保されています。

 

それに、学校として出られなくても、関東学連選抜に入れば箱根を走る事は可能です。

 

しかも、テレビ中継されて、家族や親戚だけでなく日本中の人が見てくれるんです。

 

就職の際にも「箱根を走りました!」と言えばかなり評価される事でしょう。

 

この様に、箱根駅伝はオリンピックと同等に大きなイベントでありながらも圧倒的に目指しやすく、アドバンテージのある大会なのです。

 

ですから、長距離選手が競技として走るのは箱根までと考えたとしても何らおかしくはありません。

 

また、箱根駅伝に何としてでも出たいが故に無理に自身を追い込んで4年間でボロボロになってしまうという事もあるでしょう。

 

では、どの様にすれば箱根駅伝シンドロームを解消していけるかというと、やはり在学中におけるゴール更新が大事だと言えます。

 

箱根に出る、勝つ、という目標以上に、「世界選手権に出る」「オリンピックに出る」「世界新を目指す」というゴールを早い段階から設定しておく必要があるということです。

 

選手に箱根駅伝を最終ゴールとしてマインドセットさせてしまっては、箱根駅伝以上の選手はなかなか生まれません。

箱根駅伝をあくまで通過点にしなければ、オリンピックでの活躍は夢のまた夢となるでしょう。

 

是非とも大学生ランナーの方々は、なるべく若いうちから箱根駅伝の先に自分はどうなりたいのか、何を成し遂げたいのかという事をしっかりと見つめ直し、ゴールを更新してもらいたいと思います。

 

(実際のところはもっと違った要因があるとおもいますが、今日はコーチングにおける解釈から1つの原因と解決策を述べさせて頂きました。)