こんにちは。大西孝昌です。

 

昨日、静岡県内でJ1〜J3の46クラブ、計151人の新人Jリーガーが集まり、2泊3日の新人研修がスタートしました。

 

この研修の最大のテーマは「プロフェッショナルとは何か」を考えることだそうです。サッカー選手として生きていくためには何が必要なのかを学ぶための場なんですね。

 

新人研修には村井満チェアマン(58)も出席し、冒頭に講義を行いました。

 

村井チェアマンは、2015年からずっと新人研修の際に本田圭佑選手(パチューカ)の「リバウンドメンタリティー」について話されていて、今年もその話を披露されていました。

 

リバウンドメンタリティーとはどのようなことかと言うと、「自分なりに努力して、いろいろなアドバイスを聞きながら試行錯誤して、挫折や失敗を乗り越えていく能力」の事だそうです。

 

村井チェアマンはリクルートで働かれていた経歴があるのですが、その時の仕事で行っていた職務適性検査を2005年に新卒としてJリーグに入った選手(本田選手、岡崎選手、西川選手の世代の116人)を対象に、監督、コーチ、クラブ関係者にアンケートをした事があるそうです。

 

すると、技術、フィジカル、闘争心といった部分では、そこまで大きな差は見られなかったものの、海外で活躍している選手は共通して「傾聴力」「主張力」が頭抜けて高い事がわかりました。

 

この「傾聴力」と「主張力」は、コーチングの視点で解説するならば、ゴールを達成する為にいかにRASを働かせるかという能力と、決してエフィカシーを下げないマインドという事になるでしょう。

 

サッカーというスポーツは、その競技柄(ランダム性が高いので)、どうしてもパスミスやシュートミスが起こります。

 

また、起用法で意のままにならないこともあるし、どんなに成績を残しても必ず日本代表に選ばれるというわけではないし、不甲斐ないプレーを見せればバッシングを受けてしまう酷な部分もあります。

 

心が折れてしまいかねない様な事が連続して起こり続ける選手生活の中で、自分なりに努力し、色んな人から様々なアドバイスを聞き、試行錯誤して挫折や失敗を乗り越えていく能力こそが選手として生きていくために大切である事がわかったのです。

 

村井チェアマンは、昨日の講義の中で過去のデータをもとにしながら「10年後には約半数が引退する」と示し、その上で本田圭佑選手の様にリバウンドメンタリティーを持って取り組む様にと述べていました。

 

講義の最後には、村井チェアマンは「5年後に何を約束するか」というテーマで未来の自分に向けた手紙を書く課題も出したそうです。

 

手紙なんか書いたところでどうにもならないよと思われるかもしれませんが、これは実に意味のある事で、選手一人一人に5年後に自身が活躍している姿をビジュアライゼーションさせ、なおかつ文字にする事によってアファメーション化させているのです。

 

私はインターネットでこのニュースを見た時とても感心させられました。

 

プロサッカーの世界の中で生き残るために必要な根拠は何かを明確に示し、これからの新人選手に対して甘い考えを捨てさせ、なおかつビジュアライゼーションとアファメーションによって選手が前向きに取り組むための布石を打つという、村井チェアマンのこの講義は実に素晴らしいと思います。