こんにちは。

 

大西孝昌です。

 

昨日、面白い記事を見ました。

 

スポーツファンの方は既にチェックされているかもしれませんが、

 

J1のヴィッセル神戸がイニエスタの古巣・FCバルセロナのパス精度を向上させる練習マシーン『ICON』を導入したという記事です。

 

これはどんなマシーンかというと、30枚の電子パネルを直径10メートルの円形になる様に並べたものです。

 

この30枚のパネルのうち、無作為にどれかのパネルが光ることになっており、円の中に入った選手は瞬時にその光ったパネルにボールを当てます。

 

パス精度を上げるために導入されたそうですが、このマシーンの素晴らしいところはそれだけではありません。

 

コーチング的に見て、このマシーンの特筆すべきところは、

 

選手からすると360°どの位置のパネルが光るかわからないがゆえに、選手は半強制的に視点を上げてフィールドを観なければいけなくなります。

 

要は、抽象思考をすることが求められという事です。

 

脳の前頭前野が抽象思考をするためには、なるべく自律神経が副交感神経優位でなくてはなりません。

 

そして、副交感神経優位にするために、常にリラックス出来ていなくてはいけません。

 

ですから、このICONに取り組むことによって、物理身体の面では(動き続けながらも)上手く脱力できる身体を獲得出来るようになります。

 

そして、マインドの面では目の前のボールやディフェンダーだけでなく、半径10mの敵・味方のポジションを把握でき、それによってプレーの選択肢を増やし、より最適なプレーの判断が出来る様になります。

 

これは、究極の言い方をすれば、イニエスタがどの様に身体を使い、どの様にフィールドを観ているのかを体感出来るマシーンという事です。

 

なんとも優れたマシーンですね。

 

そもそも、FCバルセロナの本拠地であるスペイン自体が、戦術という抽象度において〝ティキ・タカ〟と呼ばれるパスサッカーをお家芸にしているわけですが、この『ICON』はそれをうまい形で物理抽象度で具現化させたものと言えるでしょう。

 

そして、この様なマシーンをヴィッセル神戸に導入したという事は、何を隠そう、チームレベルの照準をイニエスタに合わせたという事に他なりません。

 

決して、イニエスタにヴィッセル神戸に合わせてもらう様なチーム作りをするつもりはないという事です。(コーチングでいうところのイニエスタがコンフォートゾーンでプレー出来る領域に、ヴィッセルの選手が入りに行くという事です)

 

これは、かつて“常勝川崎フロンターレ”を作り上げた風間八宏監督が、徹底して(日本人NO1司令塔の)中村憲剛選手に合わせたチーム作りをしたのと同じやり方です。

 

イニエスタがスタメン出場した28日は、早速ヴィッセル神戸が勝利しました。

今後、ヴィッセル神戸の選手の思考の抽象度が上がって、イニエスタと同じ視点でゲーム展開を捉えられる様になれば、より高い次元でイニエスタとの呼吸が合って、かなり強いチームへと変貌することになるでしょう。

 

今後のヴィッセル神戸が見逃せませんね!