こんにちは。

 

苫米地式コーチング認定コーチの大西です。

 

昨年のサッカー・プレミアリーグ、レスターの歴史的大番狂わせは凄かったですよね。イングランドだけでなく世界中の人が大熱狂しました。今年は開幕から劣勢に立たされていますが、そんな中でも岡崎選手の活躍と評価は圧倒的なものがあります。

 

今日は、岡崎選手がどの様な取り組みをして大番狂わせを起こしたのかをコーチの視点で解説していきたいと思うのですが、なかでも大きなポイントとなる3つのコーチング要素にフォーカスして述べていきたいと思います。

 

そして岡崎選手の成功例から、如何にマインドの使い方が夢を現実化させるのに大きな役割りを果たしているかというところを感じとって頂ければと思います。

 

大番狂わせに繋がったコーチング要素のまず一つ目ですが、「岡崎選手のマインドには大きなゴールが設定されており、そこから逆算してプレミアリーグに移籍をした!」ということが挙げられます。

 

ここで押さえるべきところは、岡崎選手は時間の流れの概念を「未来→現在→過去」として捉えられているということです。少なくともステップバイステップの「過去→現在→未来」という風には捉えていません。

 

遡ること2年前、前回のブラジル・ワールドカップでザッケローニ監督率いる日本代表は0勝1分2敗という成績で予選敗退しました。岡崎選手は1ゴールをあげたものの、終わってみれば予選だけで日本代表は2点のみ。屈強な外国人選手を相手に手も足も出なかったのです。

 

しかし、その悔しい経験が岡崎選手の考え方を大きく変えました。「W杯で勝ちたい!国際大会で通用するフォワードになるためには日常的に化け物達と戦わなくてはダメだ!」そう自分で導き出したのです。

 

だからこそ岡崎選手は、当時ブンデスリーガのマインツでレギュラーを勝ち取っていたにもかかわらず、あえてフィジカルコンタクトが激しい世界最高峰のプレミアリーグへと移籍するのです。

 

人は未来にしっかりと「こうなりたい!」というゴールが設定出来ると、そこから大きなエネルギーを得ることが出来ます。それは即ちモチベーションが上がっているということあり、アクションを起こし続ける大きな原動力となるということです。

 

もし岡崎選手が「もう少し、ブンデスリーガで結果を出せるようになってから…」とステップバイステップで考えてしまっていたら現状の延長線上の努力しか出来ないわけですから、マインツでも奇跡を起こせたかどうかは微妙なのです。

 

このように、岡崎選手の圧倒的なパフォーマンスは、しっかりとしたゴール設定とそこから逆算した現状の選択によって発揮されていると言えるのです。

 

そして二つ目ですが、「ゲームの流れを誰よりも高い抽象度で捉える能力がある!」ということです。

 

岡崎選手がハードワークであることは誰もが知っていることだと思います。フォワードというポジションである以上、常に攻撃に参加しつつ、守備面でもフィールド中央まで戻りプレスをかける、そして味方がパスを出しやすくするために空いている空間に走りこむ。圧倒的な運動量を武器に広範囲に攻撃も守備をもこなすわけです。

 

普通に考えれば、フォワードは守備にまで走り回って体力をロスするよりも、決定機に爆発的なパフォーマンスで点を奪いに行くのが本来でしょう。それでもあえて守備に走り回ったり、敵を引き付ける役目に徹したり、アシストに積極的に回るのは、戦術的に試合の流れを俯瞰する能力があるからに他なりません。

 

自分が動き回ることで相手がどれだけ嫌な思いをして、仲間をどれだけ活かせるかということを考慮出来ているわけです。自分のシュートチャンスを減らしてでも高い視点から試合の流れの最適の解を導き出していたということです。

 

もし、岡崎選手が前線でボールを待っているだけだったら、ゴールの数は増えたとしても歴史的な大番狂わせは決して起きなかったことでしょう。

 

岡崎選手は高い抽象度でゲームを捉えることによって、チーム全体のパフォーマンスが上がるようにプレーをしていたのです。

 

最後に三つ目ですが、「常に自分に対して内観をすることをしている!」ということが挙げられます。

 

これはどういうことかというと、自分のフィジカルな部分や思考に対して客観的に観ることを行い、頭の中で整理をするということです。

 

岡崎選手はマインドを扱うコーチをつけていらっしゃいませんし、他の選手のようにサッカー日誌をつけてコンディションや気づきをメモすることもないそうです。ただ、試合後は必ずといっていい程ミックスゾーンの取材エリアに行き20分も質疑応答をするそうです。そして、その日のゲームで感じたことを吐き出し、頭の中を整理するのだそうです。

 

仲間はみんな先にバスに乗り込んで、岡崎選手が20分もの長い時間をかけて質疑応答に答えることを訝しがっているそうなのですが、実はここに大きな意味があります。

 

記者の質問に対し、自分の感じていることや考えていることをひとつひとつ整理しながら答えていくことは、コーチングで行うことと一緒です。そして、質疑応答の中で自分の考えを自分の言葉で話しながらも、実は自分自身もその言葉を聞いているわけです。

 

自分の言葉が自分自身に対して気づきを与えるとともに、自分に対して作用することを“オートクライン”と呼びます。

 

こういった取り組みから、自分の言葉によって更に自分を高めていったということが容易に読み取れるのです。

 

質疑応答という形を利用しながらセルフコーチングをしているわけですから、さぞやたくさんのスコトマ(心理的盲点)が外れ、やるべき事が明確化されていったのではないでしょうか。

 

思い返してみても、自分のプレースタイルに迷いなんて感じられないくらい活き活きと躍動されていましたよね。そしてそれは今もなお続いています。

 

このように、岡崎選手は飛躍をするべくして飛躍をしたという事がわかって頂けると思います。

 

そして、上記の内容からもご理解頂けると思いますが、成功している人というのはコーチング的にみて正しいマインドの使い方を行い、実践している人なのです。

 

まだまだゴールに向かって現状の自分に満足していない岡崎選手が更なる飛躍をしていく事が楽しみですね