こんにちは。

 

苫米地式コーチング認定コーチの大西です。

 

今日取り上げるアスリートは“氷上の貴公子”こと羽生結弦選手です。

 

甘いマスクと抜群のスタイルは言うまでもありませんが、アイドル的な要素に引けを取らないほどの圧倒的な実力の持ち主である事は皆さんもご存知だと思います。

 

ソチオリンピック金メダル、世界ランキング1位、10度に渡る最高得点更新、世界歴代最高得点330.43点記録保持者、GPファイナル史上初の4連覇…。

 

なんという22歳でしょうか⁉︎

 

そんな羽生選手の強さの秘密をコーチングの視点から明らかにしていきましょう!

 

まず、フィギュアスケートのゲシュタルトが無いと羽生選手の凄さを理解しにくいと思うのでルールを少しだけ紹介しておきますね。

 

フィギュアスケートは、ショートプログラム(2分40秒±10秒)とフリースケーティング(4分30秒±10秒)の2つの演技の合計得点を競い合います。

 

ショートプログラムは①アクセル系ジャンプ②単独のジャンプ③ジャンプコンビネーション④フライングスピン⑤スピン⑥スピンコンビネーション⑦ステップの7つの要素で構成されたプログラムを滑走します。

 

フリースケーティングは①ジャンプ最大8回②スピン最大3回を組み込んだプログラムを滑走する事になっています。

 

そして、それを「技術点(技のレベル)」と「演技構成点(芸術性)」で評価し、そこに「減点」を入れて算出します。

 

大まかですが、羽生選手のやっているフィギュアスケートとはこの様な競技なのです。

 

そんな技術力と表現力の両方必要なフィギュアスケートにおいて、羽生選手がトップアスリートに成り得たのにはちゃんとした理由があります。

 

これは、全てのアスリートにも知ってほしいことですが、「情報空間と物理空間の結びつけ」を精密に行なっていたことがとても大きく関係しています。

 

羽生選手は小学生の頃から筋肉図鑑をよく見ていたそうです。最近はMac book Airでどこにどういう風に筋肉が付いているかを3Dで確認しているそうです。

 

そして「この動きの時、この筋肉が動いているんだな。」と自分の感覚と結びつけるのです。つまり、細かいところまで無意識を意識にあげることをやっているんですね

 

練習場でも、ライバルであり一緒に練習しているハビエル・フェルナンデス選手の跳び方をしっかりと目に焼き付けて、そのイメージを頼りにジャンプの練習をしています。

 

必ずイメージを鮮明にして、そこに自分を重ね合わせることで物理身体のズレを調整していくのです。

 

これは練習の時だけでなく、街を歩いている時でさえしているそうです。

 

この様に、羽生選手は情報空間に対する臨場感が高く、それを緻密なところまで物理空間に再現する作業を怠らない人なのです。

 

それから、羽生選手のエフィカシーも尋常ではありません。

 

冒頭でも述べましたが、羽生選手が歴代最高得点を更新し続けてきたのは、技術点に対する大きな挑戦をしているからです。

 

今や男子シングルにおいては多くの選手が4回転ジャンプに挑戦する時代となりました。

 

ジャンプの跳び方は難易度の低いものからトウループ、サルコウ、ループ、フリップ、ルッツ、アクセルと6種類あるのですが、この6種類のジャンプを1〜4回転で跳ぶわけですね。

 

ちなみに羽生選手はどういう挑戦をしているかと言うと、ショートとフリー合わせて11回のジャンプの中に6回も4回転ジャンプを入れているのです。(4回転ループ、サルコウ、トウループ)

 

失敗による減点を恐れてこんなにも4回転を跳ぶ選手は羽生選手以外にはいません。

 

なのになぜ羽生選手はこんな挑戦をするのでしょうか?

 

コーチングの視点で見れば、明らかな解があります。

 

それは、羽生選手にとって前人未到の域へと向かう自分がコンフォート・ゾーンだからです。

 

つまり、他の選手との闘いよりも、世界一の自分自身を超えていくことにロックオンしていると言えます。

 

現に、6種類の4回転挑戦だけでなく、まだ人類史上誰も跳べたことがないという“4回転アクセル”も未来の試合に向けて羽生選手は練習しています。

 

ちなみに4回転アクセルは、皇帝プルシェンコ選手やソルトレイク金メダルのアレクセイ・ヤグディン選手も挑戦しましたが、身の危険を感じて辞めてしまったほどのジャンプです。

 

この様なことからも、いかに羽生選手は高いレベルで人間の限界値を押し上げる事に喜びを感じているかという事がお分かり頂けると思います。

 

とてつもないエフィカシーですよね。

 

そして、羽生選手が異次元の強さを誇る秘密をあと1つご紹介しましょう。

 

それは「被災地の人々に勇気と希望を与え続けたい」という想いです。

 

2011年の東日本大震災以降、仙台出身の羽生選手は、被災者からのファンレターに勇気をもらうと共に、多くの人に支えられてフィギュアスケートが出来ているという事に気付かされ、大きな感謝の念が生まれたそうです。

 

震災によって、羽生選手は自分自身の夢だけではなく、多くの人に夢や希望を与え、恩返したいという抽象度の高いゴールが設定されたのでしょうね。

 

だからこそ、世界一になっても尚、エネルギーが朽ちることがないのです。

 

復興しようとする被災地の人々に、どんな境遇にも戦っていこうという希望を持ってもらえる様に、自らが前人未到の挑戦をし続ける事によって戦う姿を示しているのです。

 

いかがでしょうか。

 

羽生選手の圧倒的な強さの秘密がお分かり頂けたのではないかと思います。

 

もちろん、上記の理由だけでないことは確かですが、コーチングの観点から見ても十分過ぎるくらいのマインドの使い方をされていますよね。

 

これからも、羽生選手は未踏の領域を開拓し続け、多くの人に勇気と希望を与えていく事でしょう。

 

更なる飛躍を遂げて行くことが、本当に楽しみですね!