こんにちは。

 

前回はポテンシャル・エネルギーをたくさん使えたほうが出力が高くなるため、より高い抽象度の関節から稼働させること(すなわち体を部分的に使うのではなく、地面反力をしっかりもらって使う)ことをしたほうが良いという話をしました。

 

今回は、そこに筋肉の関係性を踏まえて話を展開していきたいと思います。

 

少し前に、「人間の動き=関節の動き」と述べました。

 

これは当然のことで、これ以外の動きが出来るとしたら、人間の動きはタコやクラゲのようになってします。

 

ですから、スポーツをする上では、基本的に「動作力学」というものを最小単位として人間の動きを考えなくてくてはいけません。

 

もちろん、この「身体性抽象度仮設」もそれがベースとなっているのですが、骨や関節以外にも忘れてはいけないものがあります。

 

それは何を隠そう「筋肉と腱」です。

 

関節は筋肉(具体的には腱)が付着することで繋ぎ留められています。

 

逆を言えば、筋肉の多くは1つ以上の関節をまたいで骨にくっついています。(※そうでないものもあります)

 

して、その筋肉にはエキセントリックとコンセントリックの2つの伸長収縮する性質が備わっていることは皆さんもご存知でしょう。

 

コンセントリック(収縮)することにより筋肉が縮み、エキセントリック(伸長)することにより筋肉は伸びます。

 

近代スポーツにおいては、この筋肉を太くして筋出力(フォース)を上げ、そこに神経を通していかに伸長伸縮スピードを上げるかというパフォーマンスアップ法が主となっています。

 

その結果、筋肥大をさせ過ぎて関節の可動域を失ってしまったり、末端部の筋肉()を多用することで、そこを集中的に使う神経ネットワークが組みあがってしまい、高い抽象度から身体を使わないようになってしまうことが往々にしてあります。

 

ですから、トレーニングをする上で、関節の可動域を狭めてしまったり、特定の部位ばかりを多用して使うのは気を付けなければなりません。

 

関節の可動域が1度狭くなるだけで数パーセント筋肉のパフォーマンスが落ちるというデータもあるくらいですから、やたらめったら筋肉をつければいいというものではないのです。

 

では、練習や試合のどにおいて、筋肉はどのように使って(鍛えて)いけばいいのでしょうか。

 

実は、筋肥大をさせること自体には問題ないのですが、2つのことに気を付けなければいけません。

 

それは何かというと、1つは「関節の可動域を減らさないようにすること」です。

 

理由は先ほど述べたとおりです。

 

もし、あなたが行っているスポーツの性質上、どうしても筋肉量が必要なら、ヨガなどを用いて筋肉の性質を柔らかくし、関節がガチガチに固まってしまわないようにしておいて下さい。(ストレッチはホメオスタシスが働いて逆に硬くなるので気を付けてください)

 

そして2つめは、「副交感神経を掘り下げること」です。

 

これはどういうことかというと、筋肉に自律神経のうちの副交感神経を優位の状態を覚えさせよということです。

 

例えば、筋トレを行っている時、練習を行って筋肉を激しく使っている時というのは、自律神経が交感神経優位になっています。

 

だからこそ強い筋出力が発揮でき、パワフルな動作が出来るわけでもあるのですが、スポーツ選手は交感神経を優位にさせることが得意な方が多い反面、副交感神経を優位にさせることが得意な方は以外にも少ないものです。

 

副交感神経が優位な状態を別の言葉で言い表すとすると「リラックス」している状態なのですが、簡単に言えば、激しく筋肉を鍛えることによて筋肉がリラックスしている状態を上手く作れなくなっているので、副交感神経を優位にする練習をしてリラックスさせましょうということです。 

 

(リラックスさせるためには逆腹式呼吸が効果的です)

 

実は、筋肉における瞬発力とは副交感神経から交感神経への出力の差によって発揮されます。

 

すなわち、とことん筋肉がゆるゆるにリラックスしているところから、ギュッと収縮した時の差で決まるということです。

 

そんなに筋肉がゆるんでいない状態から出力を出そうとしても、さほどそこに差がないがために、あまり瞬発力は発揮されませんし、無理やり筋出力を出し続けることで、筋肉内でグリコーゲンを浪費するだけです。

 

これはさすがにもったいないですよね。

 

このように、筋肉はニュートラル状態においては、副交感神経のほうになるべく傾けられるようにしておく(ゆるんでいる状態にしておく)ことが望ましいです。

 

何よりも、足裏が地面反力をもらって、それを一番高い抽象度から末端へとポテンシャル・エネルギーを伝える時にすべての筋肉がガチガチに固まっていたら、まったくそれを伝えることが出来ません。

 

ですから、常時筋肉というのはできる限りリラックスさせておくのが、生理学、生化学、そして動作力学の視点から見ても理想的なのです。

 

ということで、今回お伝えしたかったのは、

 

「骨と関節による動作力学をより効果的に使うためには、筋肉は出力時以外はゆるませてリラックス状態をニュートラルにしておく」

 

ということでした。

 

ということで今日はここまでです。

 

次回はの投稿を楽しみにお待ち下さい!