こんにちは。

 

大西孝昌です。

 

前回までに「人間の動き=関節の動きであるがゆえに動作力学が働く」ということと、「その関節を動かすのは筋肉であるがゆえに筋肉をゆるませて(リラックスさせて)おいた方が地面反力をポテンシャル・エネルギーとして伝達しやすくなる」ということを解説してきました。

 

そして、今回は「体幹」と「脱力」というキーワードをもとに語っていきたいと思います。

 

近代スポーツでは、いかに筋肉を鍛え上げ、いかに筋肉の性能を向上させるかということが徹底して行われています。

 

言うまでもありませんが、「体幹」と呼ばれる部分は、多くのスポーツにおいて鍛えることが必要不可欠な部分であると認識されており、あらゆる体幹トレーニングメソッドが流布していますよね。

 

あなたも体幹トレーニングは実践なさっているのはないでしょうか。

 

事実、体幹に筋肉をつけることで筋出力が増しますから、選手としてはプレーの中でより踏ん張れるようになりますし、姿勢も崩さずに保つことが出来る様になります。(もしくは崩れても修正が出来る様になります。)

 

中には体幹を鍛えることでパワーが増したり、球威が伸びた、シュートスピードが増したと感じている方もいらっしゃるでしょう。

 

これは、アインシュタインが特殊相対性理論で述べた『E=mc²』という公式が示しているとおり、エネルギー=質量×スピードの2乗なので、質量(ここでは体幹部の筋量)が増えると抽象度の低い所へと供給できるエネルギーの総量を増やせるからです。

 

ですから、競技スポーツにおいて体幹部のバルクを増し、ダイナミックに使う事がパフォーマンスを行う上で優位であることは間違いありません。

 

よく、野球のバッティングやピッチング、ゴルフのスイング、バレーのアタック、テニスのストローク、ラグビーのタックル、サッカーのシュートなど、ほとんどのスポーツで「腰から打て」とか、「腰から入れ」とか「体幹から動かせ」といったアドバイスを聞きますが、これも言い方が違うだけで実に理に適っているわけです。

 

ですので、近代スポーツにおいて、体幹部の筋量アップは(柔軟性や可動域を狭めることさえなければ)とても合理的だと言えるでしょう。

ただ、注意しなければならないのは、体幹における質量を利用するためには、しっかりと足裏から地面反力を体幹部まで繋げられているという事が大前提としてあります。

 

これは、数回前のブログで、無重力空間でバッティングのスイングを行ったら、地面反力をもらえないがゆえに肩から先の手打ちになってしまうと述べたように、肩関節が抽象度の1番上になってしまうためです。(つまり、肩回りの質量の小さい筋肉を使うことになってしまいます。)

 

簡単にまとめると、

 

① 足裏から地面反力をもらえていることが大前提
② 体幹部は質量が多いほど最終的な出力(エネルギー)は大きくなる

 

という事になります。

 

そして、この体幹によって生み出したエネルギーを末端の抽象度までに効率よく伝えるために押さえておかなければいけない事があります。

 

それは、再三述べていることですが、筋肉は必要以外のところはなるべく脱力しておく事です。

 

どんなに体幹部で大きなエネルギーを生み出せたとしても、それより下の抽象度でエネルギーを止めてしまっては全く意味がありません。

 

(例えば、ピッチングの際にどれほど上手く体幹を使えたとしても、それより下の抽象度の腕橈骨筋(手首と肘の間の筋肉)が力んでいると肘関節の抽象度より下の抽象度にエネルギーが伝わりにくくなくなってしまいます)

 

脱力することで、抽象度の高い関節を制御する筋肉から低いところを制御する筋肉へと順序良くエネルギーが伝達するようにしておくことが大事なのです。

 

ということで、今日は「E=mc²」方程式により、体幹部の質量が大きい方がより大きなエネルギーを生み出せる。ただし、それは足裏からしっかりと地面反力をもらえている事が大前提」という事を述べていきました。

そして「体幹部から末端へとエネルギーを伝達させるために脱力しておくことが大事」というお話をしました。

 

という事で、今日はここまでです。

 

では、次回の投稿を楽しみにお待ち下さい!